園だより『元気いっぱい 2025年9月号』
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- 9月1日
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【「じぶんごと」として引き受け、考える力】
幼児期の終わりまでに育ってほしい「10の姿」が、幼稚園教育要領をはじめとする、すべての子どもたちの教育・保育の指針に示されています。 元気な体、友だちと協力する心、自然を大切にする気持ち、ことばや数への関心…。日々の遊びや生活を通して少しずつ育っていく、子どもの大切な力です。
一方で、OECDが掲げる「学びの羅針盤」では、子どもが自分の学びや社会の課題を「自分のこと」として考え、動く力を “Agency(エージェンシー)” と呼んでいます。日本語では「主体性」や「当事者性」と訳されます。私たちが大切にしている「じぶんごと」の姿と重なる考え方です。

私たちが願うのは、傍観して不平を言ったり、うまくいかないことを誰かのせいにする子どもではなく、「こうしたら楽しいんじゃない?」「ああしたらうまくいくんじゃない?」と自分から提案する姿です。物事を「じぶんごと」として引き受け、仲間と楽しもうとする姿こそ、これからの社会を生き、未来を切り拓いていく子どもたちに必要だと考えています。
そのために私たちは、安心して挑戦できる環境や、友だちと意見を交わす場、先生と一緒に考えながら取り組める体験を大切にしています。失敗してもやり直せる余白を整えることも、その一つです。
さあ、2学期が始まります。愛情豊かな保護者の皆様と共に、教職員一同、子どもたちの成長の道筋をていねいに支えて参りたいと思います。
富士中央幼稚園・教育ディレクター
法人理事 小林浩子